ドッグカフェや犬OKのお店などが増えて、休日は愛犬も一緒におでかけという方も多いのではないでしょうか。
とはいえ、どこにでも愛犬を連れていけたら良いですが、そうもいかないのが実際のところ。
仕事や買い物、犬は連れていけないお出かけなど、お留守番が必要になることもありますよね。
外出している時間が長くなると、犬はどうしているだろうと飼い主としても気が気ではありません。
部屋がひっちゃかめっちゃかになっているのも困りものですが、思わぬ事故や怪我なども心配です。
また、留守番は犬にとって不安なこと。大きなストレスの一つでもあるんです。
今回は、犬が留守番できる時間の長さや、少しでもストレスを減らすための留守番のコツをお伝えしていきます。
犬が留守番できる時間はどのくらい?
犬が留守番できる時間は個体差が大きく「〇〇時間までOK」と示すのは難しいんです。
ですが、室内で排泄ができる健康な成犬が留守番できる限界は、およそ12時間と言われています。
子犬なんだけど、どのくらい留守番できるんだろう?
子犬はお世話が必要なので、生後半年程度であれば長くても3時間~5時間くらいにしましょう。
留守番できる長さを考える時の基準
留守番できる長さを考える基準は、次の3つです。
- 排泄の場所とタイミング
- 食事の回数
- 病気の有無
一つずつ詳しく見ていきます。
排泄の場所とタイミング
留守番の途中で、排泄を我慢しなくて済むことがポイントです。
”排泄は散歩の時だけ”という子は、長時間のお留守番は体に大きな負担がかかってしまいます。
トイレに行きたいのに外に出られなかったら可哀そうだね
また、室内でトイレができる子であっても、何度も同じペットシーツですることは不快に感じることも多くあります。
留守番の間の排泄は1回で済むように、帰宅してあげたいですね。
人間と同じように排泄回数はかなり個体差が大きいですが、目安を載せておくので参考にしてみてくださいね。
ライフステージ | おしっこの回数 | うんちの回数 |
子犬 | 7~10回 | 5~6回 |
成犬 | 3~4回 | 1~2回 |
シニア犬 | 5~6回 | 1~2回 |
食事の回数
留守番の間に食事のタイミングが来ないようにすることも一つの基準です。
自分のタイミングで少しずつごはんを食べる猫と違って、犬はその都度完食するもの。
置きっぱなしにして途中で食べてもらうことはできません。
食事回数が1日2回の成犬であれば12時間ほど間隔があきますが、子犬となれば間隔が短くなります。
子犬の食事の回数と時間間隔の目安を載せておきますね。
月齢 | 食事の回数 | 時間の間隔 |
~生後3カ月 | 3~5回 | 5~8時間 |
生後3~6ヵ月 | 3~4回 | 6~8時間 |
生後6~12カ月 | 2~3回 | 8~12時間 |
病気の有無
病気を抱えていれば、健康な犬よりも見守りやケアが必要になります。
例えば、椎間板ヘルニアを患って下半身の自由がなくなった我が家の『るー』は自分でトイレに行くことはできませんでした。
マナーパッドを付けてはいましたが、体勢によってはズレてしまうこともしばしば。
家族で分担をして、なるべく留守番の時間が短くなるようにしていました。
病状やケアの方法は犬によって異なりますので、動物病院の先生と相談しながらお留守番についても考えていけると良いですね。
犬は留守番が苦手
そもそも、犬って単独でいることが苦手なんです。
それは群れで暮らす動物だから。
ひとりぼっちだと不安でたまらなくなっちゃうんだ
縄張り(家)は群れの仲間(家族)が守ってくれるので、安心して過ごすことができます。
守ってくれる家族が出かけてしまったあとは、自分が縄張りを守らなきゃという緊張感と、ひとりぼっちになった不安でいっぱいになってしまう子も、少なくないんですよ。
そうなんだ…。なるべく負担をかけずにお留守番してもらう方法はないかな?
あるよ!次はちょっとしたコツを紹介していくよ!
ストレスの少ないお留守番”4つのコツ”
犬にとっても不安が大きいお留守番ですが、ちょっとしたコツでストレスを軽減してあげることができます。
この時のポイントは、犬が落ち着いて過ごせる様にすることです。
具体的なコツはこちら。
- 短い時間の留守番から練習をする
- 出かける前後はクールに
- 留守番がお昼寝タイムになるように調整する
- サークルやケージを利用する
詳しく解説するよ!!
短い時間の留守番から練習をする
犬が留守番をする時、『飼い主さんが帰ってこないかもしれない…』と不安を感じていることもあると言われています。
こちらからすると、『一刻も早く帰りたいと思っているんだよ~』と言いたいところですが、飼い主の心犬知らず。
なので、ほんの数分離れるところから始めて、少しずつ時間を長くしていく練習をするのがおすすめです。
犬は『待っていたら帰ってくるんだ』と学習し、留守番の間も安心して待っていることができるようになります。
短い時間離れる練習の方法
- 犬の安全を確保した上で、他の部屋やトイレなど犬から見えない場所に行きます。
- 数分で戻り、おとなしく待っていられた犬をたっぷり褒めてあげましょう。
- 少しずつ時間を伸ばしていき、ひとりで過ごす時間に慣れてくれればOKです。
出かける前後はクールに
何食わぬ顔で出かけ、愛犬に会えた喜びをひた隠して帰宅することもコツの一つ。
出かける時はまだしも、嬉しそうに迎えてくれる愛犬にわたしも応えたくなっちゃうけど、良くないの?
そうなんです。
しっぽをブンブン振って目を輝かせて迎えてくれると、可愛くて可愛くて撫でまわしたくなってしまうんですよね。(笑)
ですが、留守番できたことをほめてあげるのは、少し落ち着いてから。
ほめるのは忘れないで~!
出かける時の『行ってくるね』は留守番をする緊張感を与え、帰宅後の再会の喜びは飼い主さんがいなかった時間を”頑張った特別なこと”にしてしまうんです。
犬にとっても”よくある日常のひとこま”にしてあげることが、留守番を平常心で切り抜けるのに役立ちます。
留守番がお昼寝タイムになるように調整する
そうは言っても、犬のセンサーはびっくりするほど敏感です。
昔、旅行に行こうと準備をしている母のバッグに、愛犬『るー』がどっしりと陣取っていた時には笑ってしまいました!
平静を装って出かけようとしていても、飼い主の異変に気づく犬は多いのではないでしょうか。
時間が許すのであれば、遊んだりお散歩をして愛犬を疲れさせてしまいましょう。
疲れて眠たければ、飼い主さんお出かけセンサーも鈍るかも
留守番の時間の一部でもお昼寝に充てることができれば、不安はもちろん”つまらない”という不満まで減らすことに繋がります。
サークルやケージを利用する
サークルやケージの利用も、留守番のストレスを減らすのに一役買ってくれます。
広いホールに1人でいると不安になってしまいませんか。犬も同じ。
家の中で自由に動き回れる方が良さそうですが、実は不安にもつながってしまうんです。
縄張り意識が強い犬の特性も影響しているんですよ。
範囲が区切られていることで縄張りが明確になり、その中で落ち着いて過ごすことができます。
また、思わぬ怪我や事故などから愛犬を守ることができるというメリットもありますよ。
こちらのサークルは木目調の枠がインテリアになじんで可愛いですよね。
天井まで覆われていて安心なケージですが、キャスターが付いているとお掃除もラクチンです。
サークルやケージの利用方法
まず、サークルやケージを使うのにも練習は必要ですが、常時利用するのはおすすめできません。
時々犬にひとりの時間を作ることで、留守番や来客時のサークル・ケージに入るのが苦にならないように持っていけたら理想的。
サークルとケージの大きな違いは天井が付いているかどうかですが、ご家庭のわんちゃんの犬種や性格に応じて使いやすい方を選んでくださいね。
サークルは柵の枚数を増やすことでスペースを広く取ることができる一方、倒れる心配や飛び越えてしまう可能性があります。
【サークル・ケージに入れるもの】
- トイレ
- ベッドorクレート
- おもちゃ
- 水
おもちゃは一人遊びに夢中になれるものがおすすめ。
我が家では、ドッグフードやおやつを取り出す知育玩具を使っていたよ
急にそんな大きいものを用意できないという方は、まずは空間を仕切るのもひとつの方法です。
部屋のドアを閉めて、一部屋だけにするだけでも効果はありますので試してみてくださいね。
犬の留守番で気を付けること
コツも分かったしお留守番も上手くいきそう!!
留守番をさせる時に、気を付けておきたいことがあるんです。
サークルやケージに入れていない時には特に注意です。
危険なものを片づける
犬が誤って食べると危険なものは落ちていないか、しっかりと確認をしましょう。
小さいビーズや紙製のものでも、誤飲してしまうことがあります。
また、テーブルの上も要注意。
犬が食べると危険な物もたくさんあります。詳しくはこちらもチェックしてみてくださいね。
コンセントは抜く
電気のコード類もとても危険です。
かじるだけでなく、引っかかっても怪我をしてしまう場合があります。
抜けるものは抜く、挿しっぱなしにしないようにしたいですね。
我が家の愛犬も、目を離した隙にかじろうとしたことが。ゾッとしたのを今でも覚えています。
いちいち抜くのは面倒、というわたしの悩みを解決してくれたのはこちら。
コンセントにカバーを付けてしまえば、触れなくなるので安心ですよ。
気温に気を付ける
真夏や真冬の留守番には対策が必要です。
ちなみに犬種によって異なりますが、犬にとって快適な気温は20~22度くらい
中でも真夏の熱中症には要注意。エアコンを使って部屋が暑くなりすぎないように気を付けましょう。
冬場はエアコンの他、毛布なども役立ちますよ。
火事が起きては大変なので、ストーブのつけっぱなしはやめましょう。
まとめ
今回は、犬の留守番についてお伝えしました。
室内で排泄できる健康な成犬で、留守番は12時間が限界と言われています。
そうは言っても個体差が大きいもの。長くできる子もいれば限界が短い子もいるものです。
留守番できる時間を判断する基準は次の3つ。
- 排泄の場所とタイミング
- 食事の回数
- 病気の有無
排泄や食事の回数が多い子犬は、長時間の留守番は難しいものです。
また、病気を患っている場合は動物病院の先生と相談しながら判断してくださいね。
群れで過ごす犬の習性から、ひとりぼっちになる留守番は苦手な犬たち。
少しでも留守番のストレスを減らすには4つのコツがありました。
- 短い時間の留守番から練習をする
- 出かける前後はクールに
- 留守番がお昼寝タイムになるように調整する
- サークルやケージを利用する
サークルやケージがない場合には、部屋のドアを閉めてスペースを区切ることも有効です。
少しのコツで留守番も上手くいくはず。
飼い主さんとわんちゃんの暮らしが、より快適になるアイディアのひとつになれば嬉しいです。
飼い主さんが帰ってくるのをのんびり待っているよー!