犬と暮らす人のお悩みの中で、ダントツ1位と言っても過言ではないのが『抜け毛』。
毎日掃除をしていても、ふと見るとソファやカーペットに毛がたくさんついていたり、抱っこをすると毛まみれになってしまったり。
可愛い愛犬の毛とはいえ、いたちごっこのような毛との戦いについイライラしてしまう人も多いのではないでしょうか。
我が家にはロングヘアのダックスが2匹。それはそれは抜け毛に悩まされたものです。
毛がある以上、抜け毛が発生するのは仕方のないこと。
ですが、抜け毛はアレルギーにもつながる場合があり、できる限り除去することが大切です。
そこで今回は、イライラしがちな抜け毛に徹底対抗するための対策をお伝えしていきます。
床に落ちる毛を減らす方法と、落ちた抜け毛を掃除するコツ、両方ご紹介しますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
毎日楽しくすごしたいね!!
イライラのもと?!犬の抜け毛が多い原因
まずは、敵を知るところから。
犬の抜け毛が多いと感じる理由を解説していきます。
抜け毛が多いのはダブルコート
ダブルコートというのは、犬の毛の生え方の一つ。
生え方の前に、一度毛の構造についてお話しますね。
犬の毛には、役割が異なる2つの種類があるんだ!
毛の種類 | 役割 |
オーバーコート(上毛) | 外からの刺激や紫外線などから身を守る |
アンダーコート(下毛) | 体温を調節する |
オーバーコートのみを持つ犬をシングルコート、オーバーコートとアンダーコートの2種類を持つ犬をダブルコートと呼びます。
ダブルコートの犬は、季節によってアンダーコートの量が変わるために抜け毛が多いんです。
長毛だと抜け毛が多いのではと思われがちですが、毛の長さではなく構造が大きく関係しているんですよ。
【シングルコートの犬】
- トイプードル
- ヨークシャテリア
- チワワ(スムースコート)
- マルチーズ
- パピヨン
- ダルメシアン
- ドーベルマン
【ダブルコートの犬】
- ダックスフンド
- ウェルシュ・コーギー
- チワワ(ロングコート)
- 柴犬
- フレンチブルドッグ
- ゴールデンレトリバー
- サモエド
シングルコートの犬は、抜け毛が少ない一方、寒さが苦手という特徴もあります。
ダブルコートの犬には年2回の換毛期がある
換毛期って何?
換毛期というのは、一言で言ってしまえば”犬の衣替え”のようなもの。
一年に2回、春と秋にやってきます。
寒さから身を守るために生える冬毛と、暑い季節も涼しく快適に過ごすための夏毛を、約1ヶ月かけて入れ替えるんです。
わたしは愛犬ダックスたちの見た目に変化を感じることはありませんでしたが、柴犬は変化が大きい子が多いようですよ。
秋はしゅっとしてるのに、冬はもこもこ~!
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オーバーコートももちろん生え変わりはありますが、たくさん抜けるのは体温調節をしているアンダーコート。
だから、オーバーコートとアンダーコートを併せ持つダブルコートの犬は抜け毛が多いんですね。
多すぎる抜け毛にイライラしてしまう飼い主さんも多い換毛期ですが、犬自身もイライラと不機嫌になることがあるそうですよ。
室内犬は一年中が換毛期?
1年に2回換毛期がある、とお伝えしたのですが、実際わたしはあまり換毛期を感じたことはありません。
むしろ1年を通して抜け毛にイライラしていたような気がします。
そうなんです。最近では、ハッキリと換毛期がわからない一年中ダラダラと抜け毛が続く犬や、季節外れの換毛期を迎える犬も増えているんです。
その理由は、常に快適な気温の室内で暮らしていて季節の変化を感じることが少ないから。
人間みたいにカレンダーを見て衣替えするわけじゃないからね
気温や日照時間で、季節の移り変わりを判断しているんだよ!
『毛が大量に抜けないのなら良いかも』と考えてしまうかもしれませんが、適切な時期に生え変わらないと、寒い時期に夏毛…なんてことになってしまったら可哀そうですよね。
毎日のお散歩は、外気に触れることで、犬の季節感覚も保つのにも一役買ってくれます。
毛が抜けるのも犬にとって必要なことなんですね。
だからイライラしないでー。抜け毛を楽しめちゃう方法もあるだよ!!
犬の抜け毛への5つの対策
犬とって毛が抜けるのは必要といえど、飼い主目線で見ればやっぱりなんとかしたいもの。
掃除をして一息ついたところで、毛が大量に落ちていたらイライラしてしまうのも無理はありませんよね。
まずは、床に落ちる毛を減らす方法を考えていきましょう。
- ブラッシング
- シャンプー
- トリミング(サマーカット)
- 犬に服を着せる
番外編:栄養状態の改善
1.ブラッシング
一番手軽で、一番効果が高いのがブラッシングです。
抜けかけている毛、抜けたけれどまだ犬の体に付いている毛を取り去ることができます。
床に落ちる前に、こちらから毛をキャッチしにいくという作戦です!!
出来れば毎日行うことがおすすめです。
また、ブラッシングは抜け毛対策だけでなく、毛ヅヤを整えたり、皮膚病の早期発見、日々のコミュニケーションにも効果絶大。
ぜひ日々の暮らしに取り入れたいですね。
ブラッシングについては、こちらに詳しくまとめています。
2.シャンプー
落ちる以前に抜け毛を除去する作戦その2は、シャンプーをすることです。
頻度としては、月に1~2度が目安。
シャンプーは、被毛についた汚れを落とし、皮膚の健康を保ってくれます。
ですが、頻繁に行うと自分の匂いが消えて犬がストレスを感じたり、皮脂を落としすぎて皮膚炎の原因となることもあるので、洗いすぎには注意しましょうね。
わたしは怖がりだから、シャワーの音も苦手だったの
我が家の犬のように、シャワーの音が苦手でシャンプーを嫌がる子には、ペット用のシャワーヘッドがおすすめ。音が抑えられるのでリラックスできている様子でした。
3.トリミング(サマーカット)
長毛種の場合は、トリミングで短くしておくことで抜け毛全体のボリュームを減らすことができます。
毛が絡まりにくくなって、ブラッシングの負担も減りますね。
ただし、サマーカットのやりすぎは禁物。
被毛には虫や紫外線から犬の体を守る役割もあるので、刈込みすぎてしまうと感染症や皮膚炎の心配があります。
4.犬に服を着せる
抜け毛が舞い散るのを防ぐために、犬に服を着せるという方法です。
室内でも服を着せることは、犬によってはストレスになる場合も。
体温調節が上手くできなくなる恐れもあるので、ブラッシングやシャンプーで日々のケアをしながら、上手く併用していきたいですね。
我が家では、来客時にこの方法を活用していましたよ!
番外編:栄養状態の改善
換毛期の抜け毛対策とは異なりますが、栄養不足が原因で抜け毛が多くなってしまうことがあります。
ドッグフードは「総合栄養食」と記載されているものを選び、適切な栄養が摂れるようにしてあげましょう。
ドッグフードの他に水があれば、必要な栄養素を全てとることができる餌のこと。
他に、療法食(治療を目的にしたもの)・間食(おやつ)・目的食(サプリメントなど)があります。
抜け毛を手軽に除去する掃除のコツ
前の章では、床に落ちる抜け毛を減らす方法をお伝えしました。
次は、落ちている抜け毛を手軽かつ、しっかりと除去するための掃除のコツをご紹介していきます。
フローリングの場合
フローリングに落ちた犬の抜け毛は、軽くてふわふわと舞ってしまうもの。
部屋の隅々に散らばっていく前に、ささっと集めて取り去るのがコツです。
- フローリングワイパー
- フローリング用コロコロ
まずは、フローリングワイパーから。
掃除機だと風で毛を巻き上げてしまいますが、フローリングワイパーであればその心配もありません。
怖がりのわたし、シャワーに続き掃除機も苦手だったの
我が家のぴんのように怖がりな犬でも安心。早朝や深夜などでも時間を問わず気づいた時に使えるのも嬉しいですよね。
また、フローリング用のコロコロもとても使いやすいアイテム。
一般的な粘着ローラーは床にもぺたっとくっついてしまいますよね。このコロコロはフローリングにはつかないんです。
初めて使った時は感動しました!おすすめです!
カーペットの場合
フローリングと違って、繊維に絡まってしまうのがカーペットや絨毯などの布製品。
放っておくとどんどん奥に入り込んでしまうので、こまめに掃除することがポイントです。
うちはカーペットだったから、イライラすることも多かったみたい
- コロコロ
- ゴム手袋
- たわし
- 重曹
ここでも登場のコロコロ、お掃除の強い味方ですね。
ゴム手袋をはめた手でカーペットを撫でると、カーペットや絨毯に入り込んでしまった抜け毛を絡めとることができます。
また、たわしも同様です。
100均でも手に入る道具で、思い立ったらすぐにできるので、ぜひ試してみてくださいね。
重曹をつかったお掃除術
キッチン周りの油汚れや、湯垢・水垢のお掃除など、普段のお掃除に重曹を使っているという方も多いのではないでしょうか。
実はこの重曹、カーペット掃除にも使えちゃうんです。
- カーペットに重曹の粉をまく
- 10分程まつ
- 掃除機をかける
たったこれだけ!とっても簡単だね!!
静電気の効果で抜け毛を取り去ることができる上、消臭効果も期待できます。
まとめ
今回は、ついイライラしてしまう犬の抜け毛に徹底対抗するための対策をお伝えしてきました。
抜け毛が特に多くなるのは、犬の衣替えに当たる換毛期。
日差しなどから体を守るオーバーコートと、体温調節に重要なアンダーコートの両方を持つ”ダブルコート”の犬は、換毛期に冬毛と夏毛を入れ替えるので、どうしても抜け毛は増えてしまうんです。
犬の抜け毛と上手く付き合うためには、まずは床に落ちる抜け毛を減らすことから始めましょう。
- ブラッシング
- シャンプー
- トリミング(サマーカット)
- 犬に服を着せる
番外編:栄養状態の改善
さらに、落ちてしまった毛は手軽にできる方法で除去してしまいたいですね。
その方法はこちらです。
部屋の隅々に散らばっていく前に、ささっと集めて取り去るのがコツ
【おすすめ掃除グッズ】
- フローリングワイパー
- コロコロ(粘着ローラー)
放っておくとどんどん奥に入り込んでしまうので、こまめに掃除することがポイント
【おすすめ掃除グッズ】
- コロコロ(粘着ローラー)
- ゴム手袋
- たわし
- 重曹
犬との楽しい毎日と抜け毛は切っても切り離せないもの。
今回ご紹介した対策で、少しでも抜け毛のイライラから解放されたら嬉しいです。