「テーブルに置いていたはずのお菓子が消えている」
「うっかり落としてしまった食べ物に愛犬が猛ダッシュ」
なんてことはありませんか。約20年間犬と過ごしてきたわたし、飼い主になったばかりの頃にどちらも経験しました。
幸い大事には至らなかったものの、苦い思い出です。
また、食事中の熱い視線に耐え切れず、飼い主さんの食事を分けてあげることがある方もいるかもしれません。
犬は雑食というイメージから、なんでも食べられるのではと思ってしまったりもしますよね。
ですが、わたしたち人間が普段口にしているものの中には、犬にとって命をも奪いかねない危険なものもあるんです。
そうなの?!わたしたちにはわからない~!
良かれと思ってあげたものや、うっかり食べられてしまったもので愛犬を危険にさらすのは避けたいところ。
今回は、犬にあげてはいけない食べ物、食べると危険なものをご紹介していきます。
犬に絶対にあげてはいけない6つの食べ物
食べると命に係わるほど、犬にとって危険がある代表的な食べ物は次の6つ。
- チョコレート
- キシリトールが入っているもの
- 玉ねぎ
- アルコール
- コーヒー(カフェインが入ったもの)
- ブドウ
上記の食材を食べると中毒を起こし、下痢や嘔吐などの症状の他、命を落とすこともあるんです。
どれも今家にあるくらい、身近なものだわ!
そうなんです。
だからこそ、わたしたち飼い主が危険を把握して、犬が口にすることのないようにしていくことが大切。
一つずつ、詳しく解説していきます。
チョコレート
甘い匂いに誘われて、興味津々で近づいてくるワンちゃんも多いことでしょう。
うんうん!良い匂い~♪
ですが、チョコレートに含まれるカカオの成分によって中毒を起こす心配があります。
ココアや、他のカカオが含まれる食品も同様です。
中毒を起こすと、食べてから2時間~6時間後、時には数日後に、呼吸が荒くなったり嘔吐や下痢・痙攣などの症状が見られます。
不整脈や心不全を起こすこともあり、場合によっては命を落としてしまう事も。
お願いされてもあげない・テーブルに置きっぱなしにしないなど、気を付けたいですね。
キシリトールが入っているもの
こちらもテーブルに置いたままになりがちなお菓子ですよね。
キシリトールは低血糖を引き起こし、肝機能にも障害を起こすことがあります。
小さいサイズのガムなど、落としても気づかなこともあるかもしれません。
落下にも要注意です。
玉ねぎ
玉ねぎだけなく、長ネギ、ニラ、ニンニクに含まれる物質により、赤血球が破壊されて貧血を起こし、最悪の場合死に至ります。
どれも細かく刻んで使うことが多い食材。調理中に床に落ちちゃったりするんですよね。
キッチンが区切れる場合は、ペットガードなどを使って入れないようにしておくと安心ですね。
実家は区切れないタイプのキッチンだったので、母が玉ねぎを刻んでいる時は戦々恐々としていた思い出があります。
アルコール
アルコールをあえて与える飼い主さんはいないと思うので、こちらは誤飲に注意です。
犬は体内でアルコールを分解する機能を持ち合わせていないんです。
なので、ほんの少しの量でも急性アルコール中毒を起こしてしまう可能性があります。
コップに顔を突っ込むまでは起こらなくても、ビールの缶を舐めてしまうことはあるかも。
アルコールを含むゼリーなどにも注意しましょう。
コーヒー(カフェインが入ったもの)
くんくん。うーん、苦そうな匂いだな…
苦味の強いコーヒーを好んで飲む犬も少数派かもしれません。
ですが、好奇心旺盛な犬もいるので、飲みかけのマグカップなどには注意が必要です。
重度の場合は呼吸不全や痙攣などを起こし、死に至ることもあります。
紅茶や緑茶にもカフェインは含まれているので、与えないように気を付けましょう。
ブドウ
ぶどう中毒を発症すると、腎臓機能に障害が起き、急性腎不全で命を落とすことも。
レーズンやお菓子に含まれているものでも危ないよ
犬の体重1kgあたりブドウ30gが致死量と言われているので、3kgほどの小型犬で90g。
巨峰1粒が約15gなので、3kgの犬が巨峰を6粒食べてしまうと死に至るということです。
そうとはいえ、個体差が大きいものなので少量でも注意が必要。
リスクを減らすためには、与えないに越したことはないですね。
実はブドウの危険性については、20年ほど前にアメリカの研究者が提唱を始めた、比較的最近の情報なんです。
どんどん研究が進んでいるペット業界。情報は常にアップデートしていきたいですね!!
表で犬に絶対に与えてはいけない食べ物をおさらいをするよ!!
食材 | 同様に気を付けるもの | 注意点 |
チョコレート | ココアやカカオを含むもの | しまい忘れ・おねだりに注意 |
キシリトール入りのもの | ー | 落下に気付きにくいガムなどはきちんと管理する |
玉ねぎ | 長ネギやニラ、ニンニクなど | 刻んで使うことが多いので落下に注意 |
アルコール | ゼリーなどのアルコールを含むもの | ビールの空き缶など |
コーヒー | 紅茶や緑茶など | マグカップの置き忘れに注意 |
ブドウ | レーズンやそれを含むお菓子など | 実以上に皮の危険が高い |
あげる時には注意が必要な食べ物
先程お伝えした絶対に犬にあげてはいけない食べ物以外でも、犬にあげる時には注意が必要な食べ物があります。
生肉
野生の頃には小動物を捕獲して食べることもあった犬たち。
生肉を食べることは可能です。
そもそも生食可能なものと加熱が必要なものの違いは、有害な細菌や寄生虫が肉に付着していないか。
わたしたちに食中毒をもたらす細菌は、犬も苦しめるんです。これは、ペットフード安全法でも規制されているんですよ。
生肉を食べることもあった野生時代と、今のペットとして暮らす犬とでは平均寿命も大きく違うもの。
食べられるのと、食べた方が良いのは違うんだね
与える前には動物病院の先生に相談したり、細心の注意を払うと安心ですね。
ナッツ類
美容にも良く手軽に摘まめるナッツ。常備されている方も多いのではないでしょうか。
ピーナッツやアーモンド、クルミなど、様々な種類がありますよね。
ナッツ類の中でも、マカダミアナッツを犬が食べると中毒を起こすと言われていて危険です。
その他のピーナッツなどは中毒を起こすわけではありませんが、犬にとっては脂肪分がかなり多いので与えない方が良いでしょう。
もしも犬が危険なものを食べてしまったら
あげてはいけないと飼い主さんがきちんと認識していても、犬が食べてしまうことはあるかもしれません。
そんな時は、まず吐かせることが大切です。
ただ、塩を使って吐かせる方法などもあるようですが、吐かせる目安や方法など素人判断では危険の方が大きいもの。
できるだけ早く動物病院を受診、または電話で相談することをおすすめします。
動物病院に行く時には、次のことをメモにして持っていくと良いですよ。
食べた量がわからない時でも、かじり取られたようであれば実物を持って行ったり写真に撮っておくと伝わりやすいです。
また、『食べたのかどうかわからないけど置いていたものがなくなっている』という時はワンちゃんのお口をチェック。
匂いが残っているかもしれません。
【犬の病院について】
かかりつけ医がいることほど安心なことはありません。定期的な予防接種に加えて、ちょっとした異変でも相談できる環境を整えて置きたいですね。
また、休日・夜間診療を行っている病院も見つけておくことをおすすめします。
万が一に備えておくと、愛犬も安心ですね!!
食べ物による危険から犬を守る方法
テーブルの真ん中においていれば届かないはず、と飼い主さんが思っていても、どうしても欲しい犬は頑張って取ったりします。
美味しそうなものをゲットするためなら、精一杯からだを伸ばすよ!!
絶対にあげてはいけない食べ物については、近寄らせないことが大切です。
食べ物による危険から犬を守るための対策は次の通りです。
- 蓋が付いているものは必ず締める
- ペットガードや柵を使って、キッチンエリアに入れないようにする
また、注意が必要としたものや今回例として挙げていない食べ物についても、”チャレンジはしないのが無難”です。
ちょっとつまらないと感じる方もいるかもしれませんが、『食べ慣れているもの』が安心ですよね。
食べ慣れているものであっても、食べすぎには要注意。
『ぴぴ』枝豆事件
我が家の愛犬『ぴぴ』は、小柄ながらパワフルなカニンヘンダックス。
ある時、事件がおきました。通称『枝豆事件』。
ゆでた枝豆を祖母が剥いてタッパーに入れたのち、少しその場を離れてしまったんです。
戻るとタッパーは空っぽ。そう、『ぴぴ』が全部食べてしまったんです。
ゆでた枝豆は犬が食べても問題のない食材ですが、大量はやはり良くありません。
次の日、下痢をしちゃったよ
まとめ
今回は、犬にあげてはいけない食べ物についてお伝えしました。
犬と暮らしていると、置いてあるものや落としたものを食べてしまうこともあれば、つい飼い主さんが食べているものを分けることもあるかもしれません。
ですが、犬の体には危険がある食べ物もたくさんあります。
【犬に絶対にあげてはいけない食べ物】 |
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食材 | 同様に気を付けるもの | 注意点 |
チョコレート | ココアやカカオを含むもの | しまい忘れ・おねだりに注意 |
キシリトール入りのもの | ー | 落下に気付きにくいガムなどはきちんと管理する |
玉ねぎ | 長ネギやニラ、ニンニクなど | 刻んで使うことが多いので落下に注意 |
アルコール | ゼリーなどのアルコールを含むもの | ビールの空き缶など |
コーヒー | 紅茶や緑茶など | マグカップの置き忘れに注意 |
ブドウ | レーズンやそれを含むお菓子など | 実以上に皮の危険が高い |
上記のものを食べると、嘔吐や痙攣、下痢などを起こし、最悪の場合命を落とす恐れがあります。
絶対にあげないように気を付けましょう。
万が一、犬が食べてしまった、または食べたと思われるときは吐かせることが大切です。
なるべく早く動物病院で診察を受けることをおすすめします。
すぐに病院に連れていく事が難しい時には電話で相談するだけでも安心です。
元気いっぱいで好奇心旺盛な犬たちだからこそ、危険に気付かず口にしてしまうことも多いもの。
愛犬に苦しい思いをさせないためにも、あげてはいけない食べ物の保管方法には十分気を配り、与える食事の安全につなげていきたいですね。